慢性胃炎の鍼灸治療

胃炎とは胃粘膜が萎縮し胃酸分泌の異常や粘液の生産が低下し、そのため粘膜を守る機能が
低下した状態です。 慢性胃炎は暴飲暴食、過度のアルコールたばこ、不十分な咀嚼などの食習慣によるもの
急性胃炎を繰り返し移行するもの、胃潰瘍や胃癌に続発するものなど、慢性的胃粘膜の炎症と
胃腺の萎縮したものに対しこの名前がつけられ肥厚性、萎縮性に分類されます




慢性胃炎の症状

肥厚性胃炎では、胃粘膜が肥厚し粗大となり胃の分泌と運動は促進します。
そのため胃酸過多気味となり、むねやけ、げっぷ、胃痛等を訴え食欲はかえって進みます。

萎縮性胃炎は粘膜が狭小となり分泌、運動は減退、多くは食欲不振となり胃部の重圧感、
膨満感、貧血、下痢を伴いやすくなります。


慢性胃炎の治療法

*日常生活における改善
 常に食事には注意をすること よく噛み砕くこと 量は少なくてもカロリーの多い柔らかな食物にする
 暴飲暴食はもちろんいけない 甘い物の食べすぎは特に悪い
*薬物療法
 消化性潰瘍薬 向精神薬など
*鍼灸治療
 基本的に内臓の機能低下なのでこれを改善するため自律神経失調症の治療を施し、さらに
        胃酸過多傾向のものは 上不容 膈兪 陽陵泉
        胃酸減少傾向のものは  章門 肝兪 肺兪
        便秘傾向のものは    大腸兪 神門
        下痢傾向のものは    大巨 腎兪            
など、症状に沿ったツボを使用し鍼灸治療を施します。
慢性胃炎の治療は病歴にもよりますが、6ヶ月以上とやや長期に及ぶ場合が多いので
来院での治療に加え〔苦手な方には無理に進めませんが〕自宅にて足、背中への灸をすえていただくと
さらに効果的です。







胃下垂症の鍼灸治療

胃の位置は通常、座位では臍の高さ以上でそれより胃が下垂している場合を胃下垂いう。
甚だしいものは骨盤の上際まで下がるものもあるが、レントゲンで胃下垂と診断されても全く無症状の
場合もあるので、あまり下垂のみを気にしないほうが良い。

胃下垂症の原因

体型の細い人は内臓下垂体質であり胃とともに肝、脾、腎、腸等も下垂する
ものである。他の症状や手術などにより全身的に衰弱している場合など。


胃下垂症の症状

腹部膨満感、圧迫感、心下部の痛み、便秘、同時に頭痛、頭重、めまい、疲労感などの神経症状を伴うことが多い。


胃下垂症の治療法

鍼灸治療は効果的です。慢性的疾患なので全身の体力を増強するように根気良く治療することで
胃の症状も軽減します。
しかし、胃の症状がなくなっても下垂状態が正常に戻るとは限らないので
下垂イコール病気とは考えない方が良いでしょう。個人差だと思ってください。
治療は慢性胃炎とほぼ同様で、やはり自宅でもお灸をすえた方が効果的です。












胃酸過多症の鍼灸治療


胃酸分泌過多にて胃液の総酸度の高いもの。
慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胆嚢炎急性肝炎にも見られるが、この胃酸の過剰を唯一の障害とする神経性の
場合もある。


胃酸過多症の症状

胃の不快感、重圧感、むねやけ、胃痛等で甘味のもの、脂肪の多いものを食べた後に症状が強くなる。


慢性胃炎の治療法

*日常において
 原因となっている疾患があればそれを治療することはもちろんであり、 基本的には食事療法が大切で
 良く噛むことと、刺激物の制限をします。 〔アルコール、コーヒー、香辛料、甘味類、肉類など〕
*針灸治療
 針灸治療はたいていの場合、薬物療法より有効であり、神経疲労からくる場合などは速効性があります。
 実際の治療ですが、なぜ胃液が分泌過剰となってしまうのか?
 それは、からだの内臓各器官の機能を自動的に制御しているのは、自律神経〔交感神経と副交感神経〕
 なのですが、この場合胃液分泌の指示は、副交感神経によるものです。
 この副交感神経の働きすぎが原因で、胃酸過多となってしまうのです。
 したがって自律神経失調症の治療を施し、からだ全体を整え、次に特効穴である上不容、膈兪、
 脾兪、胃倉などのツボを、精神的疲労によるものはさらに百会、身柱などのツボを加えて治療します。



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