ぎっくり腰(急性腰痛症) 腰痛は重症の場合、動けなくなってしまうこともあり非常につらいものです。
このページでは朝岡鍼灸院の腰痛に対する治療方針を紹介いたします。
腰痛とは
一般に腰痛という呼び名は、広い意味でもちいられ特定の病名をさすものではない。
腰に痛みを感じることすべてが腰痛である。
腰痛の原因と症状
病名のつくものとしては、
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などの股関節障害によるもの。
- 強直性脊椎炎
- 馬尾腫瘍
- 骨粗鬆症
- 転移性腫瘍
- 化膿性脊椎炎
- 原発性骨腫瘍
- 軟化症
などはほか各種の疾患が腰痛の原因となる。
よく腰の骨や骨盤がずれている、と言われたという患者さんがおりますが、あまり良い説明ではないと思います。
これらは、検査で原因の判断が出来るので、それぞれに対応した治療を施せばよいここでとり上げるのは、病院等の検査ではわからない、いわゆる腰痛症とよばれているものです。
この原因として東洋医学的に判断すると、慢性的疲労の蓄積、脚力の低下、胃炎便秘などの胃腸障害
冷え症体質、生理痛に伴うもの、など患者さんによって原因はそれぞれ異なるものです。また、ぎっくり腰(いわゆる急性腰痛)は、ちょっとしたキッカケで痛みが激しく出現するので
急性の疾患だとおもわれがちですが、疲労の蓄積や他の原因の蓄積により、なるべくしてなったものです。たまたま荷物を持上げた際に、それまでたまっていた疲労などが、いっきに症状として
腰痛となり現れたと考えてください。腰痛のツボ、鍼灸治療法
通常腰痛の治療は、温熱療法、低周波 干渉波などの電気治療、腰椎牽引、マッサージ、湿布、ぬり薬などの鎮痛消炎薬、などでありますが、これらはどれも対症療法(いわゆる痛み止め)
という意味合いが強く、したがって自然に治ってしまう腰痛の場合は、これらのやり方でもかまいませんが
私の所に来院される腰痛の患者さんは、この様な痛み止めでは良くならないので鍼灸治療を受けられに来られるわけです。先にも述べましたが、同じ腰痛でも患者さんによって原因は様々です。
ある人は慢性の疲労(過労やストレス)であったり、冷え症の体質であったり、胃腸の不調であったり
また、むちうち(頚椎捻挫)をきちんと治さなかったため、首を背腰でかばいすぎて
腰痛になってしまうこともあります。治療は、患者さんそれぞれの腰痛の原因にあわせておこなわなければなりません。
(痛いところに電気をあてたり、湿布をすればよいわけでわない)
たとえば、過労やストレスによる慢性疲労の腰痛の場合、五臓六腑のうち、身体を治す元気(回復力)を
出すのは肝のはたらきです。肝臓はアルコールを分解したり筋肉の疲労物質を分解したりもするが
漢方的には、ストレスをがまんするのも肝の仕事です。ですからこの場合、腰痛治療の一番大切なところは、肝の元気を高めることが
自然治癒力を高めることにつながり、自分自身の回復力で腰痛を治すことが出来るのです。肝の元気を出すツボは足首や手首にあり、ここだけでも効果は十分ありますが
さらに、背部の肝兪(肝を治すという意味)というツボを使用し、必要なら最後に症状の出ている腰に鍼をほどこします。この様な治療の考え方は、肩こりの場合もほとんどおなじです、たまたま腰痛という症状が出ているが
どこが具合悪くなってもおかしくない体の状態であり、時に首や肩のつらさとなってしまっても
なんら不思議ではありません。つまり腰痛は、それぞれの原因を見きわめ、身体全体を治さなければいけないということです。
自分の身体を、自分自身の元気で治す自然治癒力が大切であるということです。