五十肩(四十肩)は患部の治療だけでは回復しづらいものです、朝岡鍼灸院では患部と同時に原因の一つである疲労の蓄積を治療し回復を早め、五十肩(四十肩)を完治に導きます
五十肩(四十肩)とは
一般に「五十肩(四十肩)」の日本古来の名で知られているが肩関節周囲炎、又は癒着性肩関節包炎、が正しい名称です。
ようするに、中高年以上の肩関節周囲の痛みを総じて「五十肩(四十肩)」とよんでいます。
五十肩(四十肩)の原因
一般には筋、腱、靭帯、滑液包などの老人性退行変化に過労、外傷、血行障害などが加わり発症するものとされている。(ようするに老化現象)
五十肩(四十肩)の症状
初期には肩関節の重圧感、疼痛、しだいに運動時痛がおこり、だんだん運動障害が増してゆき腕をもちあげることも、後にまわすこともできなくなります。
したがって、髪を洗うこと、セーターやシャツなどの着替えも困難になります。
肩を動かさなければ痛まない人もいれば、じっとしていても非常に痛く、とくに夜間は痛みで眠ることが困難となり大変つらい人もいます。
五十肩(四十肩)の治療法
五十肩、四十肩の患者さんは、鎮痛剤の服用、温熱、運動療法、低周波などの電気などの治療をうけたが効果がとぼしく夜間の痛みなどに耐えられず、何とかして欲しい、と来院されることが多いようです。
前述のものはどれも対症療法であり、原因を治療しているわけではない。
また、へたに温めたり運動するとよけいに痛む場合もあります。
前述のとおり原因は老人性退行変化で、わかりやすく言えば長年の使用により肩がくたびれ疲労がたまったということで「今まで肩を使いすぎたから少し休ませて下さい」と自分のからだが訴えているのです。
この様な理由なので、鎮痛剤では原因が治るわけが無く、温熱、マッサージ、低周波にしてもその時は気持ちよい程度で、まして運動療法となると、よけいに疲労がたまり症状が悪化することもあるのです。
私の治療方針
私の治療方針としては、からだ全体の疲労を回復させること。
症状が肩に強く現れるので、そちらに気をとられ自覚がないこともあるが、からだは全体に疲労しています。
この疲労のせいで自分のからだを治す治癒力が低下し、肩を治せないのです。
つまり、痛むのは肩なのだが、それはあくまでも症状のひとつであり、悪いのはからだ全体が疲れているからなのです。
肩やその周辺だけに治療しても著しい効果は得られません。
自分のからだを治す元気(自然治癒力)は五臓六腑の元気から得られるものと東洋医学では考えております。
この五臓六腑はお互いに助け合いながら働いています。
五十肩の場合、筋疲労、胃腸障害、ストレスなどにより肝または脾の元気が低下しやすくそのせいで五臓六腑全体の働きが悪くなり自然治癒力も低下してしまいます。
このように弱った五臓六腑をさがし、これを元気にしてあげることで、からだ全体の元気を出し自然治癒力を高め、肩を治しやすい環境をつくること、これが治療の基本です。
使用するツボは手首、足首にあり、まず4ヵ所、これだけで疲労は楽になります。
次に、症状の出ている肩、首、腕の治療をするのですが、ここを通る経絡(気のとおり道)は肺、心、心包、大腸、三焦、小腸であり、痛むところがどの経絡に沿うものかを見きわめます。
また、その経絡の気の流れが弱いのか強すぎるのかを見きわめ、弱い場合は強くなるよう気を補います。
この二つのポイントをおさえて治療することができれば、五十肩(四十肩)は軽症であれば2から3週間ひどいものでも3ヵ月から4ヶ月でほぼ落ち着きます。
五十肩(四十肩)の注意事項・まとめ
五十肩(四十肩)で夜間の痛みが強い場合、睡眠前にお風呂で一生懸命温める方が多いのですがこれはやめてください。
一時的に体温は上がるのですが、上がった分その後の下がる幅が大きく(42度まで上がりその後36度まで下がれば6度も下がったことになる)これでは、からだは冷えたのだと思い痛みが出てしまうのです。
痛みの強い時は、あまり温めないほうが良く、温めるのはある程度痛みが引いてからにしましょう。
また、運動療法も痛みのひどい時にはおこなわず、ある程度回復してからの方が良いでしょう